HDRI (High Dynamic Range Image ハイ・ダイナミック・レンジ・イメージ ) は、非常にリアルなイメージを作成する場合には、魔法の言葉といえます。通常のテクスチャはその色値を黒 (0.0, 0.0, 0.0) と白 (1.0, 1.0, 1.0) の幅で保存する一方、 HDRI は (1.0, 1.0, 1.0) より明るい値を持つ事ができます。これらの値は、100.000 まで上げられる事ができます。例えば、一枚の白い紙よりとても明るい太陽。 HDRI はこのハイーレン時な光度情報を環境から保持しするので、シーンの照明に使われる事が可能です。HDRI 背景マップは、球状の面ライトのように働きます。
HDRI 環境マップタグは、シーンに HDRI 背景を追加する機能でカメラオブジェクトを拡張します。この HDRI 背景はレンダラーによって、反射や屈折、アンビエントオクルージョンやラジオシティーのサンプルのためにも使われます。
注意: HDRI 環境マップタグは、カメラオブジェクトにのみ適用する事ができます。
HDRI を使用したレンダリングの品質は、HDRI テクスチャの品質に大きく依存します。手頃なハイエンドの HDRI テクスチャのための大変優れたサイトは、www.realtexture.com です。Cheetah3D は、www.realtextures.comからの2つの小さなサンプル用 HDRI テクスチャを同梱しています。それらは、"examples" フォルダに入っています。
HDRI 環境マップタグの長所:
- シーンの照明: アンビエントオクルージョンやラジオシティーのアルゴリズムは、環境からどれくらいの光が来るのかを評価するために、HDRI 背景をサンプリングします。本当のライト無しでも、HDRI 背景のみを使う事によって、シーンは照らされるでしょう。
- リアルな反射 / 屈折: HDRI 背景は、大変リアルな反射や屈折を作成するために使われます。リフレクションの強さが 0.1 のマテリアルを仮定してみましょう。もし通常の環境マップ( JPG イメージなど)を使用してサンプルされた太陽は(1.0, 1.0, 1.0)の値になります。リフレクションの強さの 0.1 が乗算され、反映の中では太陽は、暗いグレー (0.1, 0.1, 0.1)になります。しかし、HDRI を背景として使用してみましょう。太陽は、例えば(100000.0, 100000.0, 10000.0)の数値でサンプルされるとすれば、0.1 を乗算して、反射の中の値は (10000.0, 10000.0, 10000.0)の結果を得る事になります。クランプ処理の後で、これは大変リアルな白い反射になります。(下のイメージのペンギンの頭を見てください。)
- ソフトシャドウ: HDRI は、大変大きな球状の面ライトであるとも考える事ができるので、アンビエントオクルージョンやラジオシティーを使用して、HDRI によって作られる影は、いつもソフトになります。(2番目のイメージを見てください。)
- 背景: 自由にシーンの背景を得る事ができます。

このシーンは、HDRI 環境マップタグ とアンビエントオクルージョンでレンダリングされています。 リアルな反射とペンギンの羽の下のソフトシャドウをチェックしてください。

もう1つのシンプルなシーンは、HDRI によって照らされています。 ここでもきれいな明るい反射とリアルなソフトシャドウをチェックしてください。
プロパティ
- 画像: HDR イメージファイルのファイルパス。.hdr ファイルフォーマットのみを読み込む事ができます。(訳注:それ以外に、.jpg / .png / .tiff 等の 8 ビットイメージや、OpenEXR ファイル/.exr にも対応しています。JPGE などの 8 ビットのイメージを使用した場合には、上で説明されているようなHDRI 環境マップタグの特性は十分に発揮されない事に注意してください。)
- タイプ: イメージファイルのマッピングタイプをしてします。もし、.hdr ファイルがプローブ( probe )マッピングタイプで保存されている場合、正しくマッピングされてるために "プローブ" を選択しなければなりません。Cheetah3D では、3つの広く使われている設定可能なマッピング設定があります。
- パワー: HDRI テクスチャの(色値)をスケールさせる要素。HDRI からサンプルされたすべての色は、この要素によって乗算されます。
- パワークランプ: 太陽のようなとても高い強度をもった HDRI のピクセルは、アンビエントオクルージョンやラジオシティーとの併用によって重大なアーティファクト( artifacts )を引き起こす事があります。このアーティファクト( artifacts )は、この高い強度をクランプする事で簡単に減らす事ができます。しかしながら、HDRI 使用の効果を失うので、この値をあまり低く設定しないでください。
- バックグラウンドの回転: ワールド座標の Y 軸まわりに、HDRI テクスチャを回転させます。HDRI テクスチャのいくつかのパーツ(ビルなどの背景)がレンダリングイメージに見えて欲しいので、いくつかの HDRI テクスチャはある角度でよりよく見えるでしょう。"バックグラウンドの回転" のプロパティを使用すれば、これが可能になります。
- バックグラウンド: HDRI をシーンの背景としても使用します。フォグタグと相互に作用するので、これを使用する場合には注意してください。
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